大道65/小説「新・人間革命」


【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 4月25日(Ⅱ地)より転載】

 

【大道65)

 峨々としてそびえる信濃の山々に、大勝利の歓喜の歌声が響いた。八月二十三日午後五時、松本平和会館で、長野広布二十周年を記念する県幹部会が晴れやかに行われた。席上、長野県歌「信濃の歌」を、「信濃混声合唱団」が高らかに歌い上げたのである。
  
 一、ああ荘厳に この城で
   幾日幾夜 語りたる
   地涌の旅人 いざや征け
   われらが信州 この法戦
   おお民衆に 力あり
  
 二、そよ風吹雪の 故郷は
   われらの魂魄 信濃路に
   これぞ思い出 忘れまじ
   ここに功徳が 満開と
   ああ情熱と 英知あり
  
 三、広布の行進 堂々と
   老いも若きも 美しく
   アルプス仰ぐ 君が顔
   われらの雄叫び 合唱は
   信濃の天地に 舞い舞えり
    
 万雷の大拍手が鳴り響くなか、山本伸一は、「信濃の歌」を作詞した心情を語っていった。
 「この県幹部会の大成功と、皆さんの大奮闘、大勝利に、心から、『おめでとう! ありがとう!』と申し上げたい。日夜のご苦労に対し、せめてもの励ましになればと、県の歌を一生懸命に作らせていただきました。
 勝利は痛快です。あふれる喜びがある。信心への確信も増す。それが広宣流布の醍醐味です。ゆえに、常に新しき挑戦を重ね、必ず勝ち続けていくことが大事なんです」
 伸一の言葉に、皆、胸を熱くした。
 長野には、そよ風光る美しき春がある。吹雪猛る冬がある。吹雪との格闘の季節を勝ち越えた人こそが、春のそよ風の温もりに、喜びを感じる。広宣流布の苦闘ありてこそ、大歓喜の幸福境涯を築くことができるのだ。

 


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